逞しく育つ植物や、活発な生き物から、そのパワーを拝借して、人間の活動や生命力を後押しするものを抽出することは、昔から行なわれてきました。アンセリンもそのひとつで、疲れを溜め込みやすい現代人にとって、疲労物質である乳酸を早期に分解する効能があり、元気さを取り戻しやすくする点で注目されてきました。

当初は、鶏胸肉から抽出されることが一般的に行なわれていましたが、抽出の精製度合いを高め、アンセリンの含有量が多いとされる、マグロやカツオなどの回遊魚からも取り出すようになりました。長時間にわたり高速で泳ぎ続ける回遊魚のパワーの源は、アンセリンが多くを占める体内成分に秘密があるととらえるのは当然の結果でもありました。動物の場合、いずれもエネルギー消費が盛んに行なわれる筋肉組織に潜んでいる成分になります。

スポーツなどの激しい運動の後の疲労回復もさることながら、脳を盛んに使ったときの疲れに対しても、酸素消費量が激しいことによって、脳に負担をかけ続けることのないように、逸早く脳の組織そのものを守ることをおこないます。すなわち、体を守り、元気さを回復させる作用は、老化の予防に繋がることでも期待が高まっています。